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れとろ!

小森田 貴士

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突然、謎の衝動に駆られることがある。

今回の衝動はこちら!!

「カセットテープで音楽が聴きたい!!」

サブスク全盛に若い世代には全く馴染みがないであろう
昭和の大発明、カセットテープ。

自分のオリジナルセットリストで
捨て曲なしのオリジナルアルバムを作れる素晴らしい逸品。

まず手に入れたのは左手前の
ポータブルカセットテーププレイヤー。
Supremeとのコラボモデルだ。

なんとBluetoothに対応しており、
Bluetooth対応のワイヤレスイヤホンや、
ポータブルスピーカー等に無線接続できるのだ。

まさかそんな時代が来るとは、
開発者のルー・オッテンスも想像しなかっただろう。

まあそんなことはよい。
このハイテクなのかローテクなのかわからないマシンで
アナログ感満載な音質で音楽を聴きたい。

しかし問題はすぐに起きた。

考えてみれば、そもそもテープを持っていないのだ。

そこでカセットテープを求めてCDショップに行く。

しかしこれも時代なのだろう。
カセットテープの取り扱いがない。
いやまずそれ以前に、
CDショップが、そもそもないのだ。

昔CDを買いに行った近所のお店でも、

「CDの取り扱いを終了しました。」と、

貼られてからすでに何年も経っていそうな
色褪せた張り紙が知らせていた。

そして紆余曲折あったあと、
やっとの思いでテープを手に入れたら、

すぐに次の問題に気づく。

この機械には、録音機能がないのだ。

未録音のテープを再生しても、
「サーーー」というノイズが聞こえるだけ….

ということは、今度はCDやスマホの音源を
テープに録音するための機械が
必要になってくるのだ。

テープひとつであれだけ苦労したのだ。
そんな機械がすぐに見つかるはずは…

あった。

なんかすぐにあった。

時代はレトロブーム。いとも簡単にそれは見つかってしまった。

見た目こそ昭和丸出しレトロ押し付けなこのラジカセだが、
これまたBluetooth対応となっており、
スマホなどの音源をBluetoothで再生できるだけでなく、
そのまま録音もできるのだ。

これは素晴らしいものを手に入れた。
ありがとうSANSUI。わかってるじゃないか。

さあ、あとはスマホの音源をBluetoothでラジカセに飛ばし、
それをテープに録音。
そのテープをポータブルカセットプレイヤーに入れ、
Bluetoothで音源を飛ばし、ポータブルスピーカーで聴く。

少々面倒だが、この素晴らしいアナログ音質は
僕の心を力づくで癒し、
明日への活力及び、健康的で文化的な日々を
もたらすことだろう。

あとは一つだけ気になることがある。

ラジカセで録音したテープは、当然ながら
ラジカセでも再生できる。

え、最初のポータブルのやつ要らんくね?

まあいい。
無駄こそが豊かさなのだ。

僕はカセットテープを
ポータブルカセットプレイヤーにセットすると、
そっと再生ボタンを押す。

柔らかく優しい音が耳に心地よい。
ああ、苦労した甲斐があった。

キュルル、ブチッ

テープちぎれた。

もう知らん。

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