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劣化と変化

小原 一哲

何度回っても戻ってくる

足しても引いてもダメだって

気分はむしろいい感じ

あの時の冬から見て以来

ネックレスは嫌いだった

ガキくさいし、しゃらくさい

右手の薬指にスカルリングしてたら

多分そいつはロックンロールギタリスト

ベーシストもあるかもな

機械が嫌いな理由が分かった

劣化していくのみだから

例えば

シルバーとかレザーとか

キズとかヨゴレとか味になって

どんどん良くなってくのに

機械のやつらはただ劣化して壊れてくだけ

生きるってのは傷ついてく事だから

それを一緒に請け負ってくれるのが

好ましいんだろ

だったら携帯とかドブに捨て去って

海にでも出かけたらいいのに

ちょっと戻って来て

今まで電車の中で死ぬかもとか思ってたのに

今では全員ぶっ殺してやるよって気持ち

戻ってきた、戻って来た

この感じがしっくりくる

歩いてる途中に背の高いマンションがあって

なんで真ん中の屋根だけ凹んでるのかなんて

抱きしめてくる温度と一緒に考えたけど

まあ特に何も答えは出ないまま

昨夜からビールを飲むようにしてる

起きれなくなるから休みの前だけ

なんか休みが永遠になる気がして

足元のグラグラにずっとしていたくて

やっぱりクラシックラガーがいい

水の中にたくさん爆弾が入ってて

それをおばちゃんが嬉しそうに勧めるから

子供が手掴みで紫と緑の2つを

楽しそうに手で叩いてら

その爆弾は最初階段に転がってたのに

今はシンクの上にある

さっさと爆発してくれればいいのに

バイバイ

I LOVE YOU BABY!


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