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ひがんばな!

小森田 貴士

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彼岸花。

有名で、日本人には馴染み深く、
かと言ってあまり身近ではなく、
愛され難い花。

見た目は非常に美しく幻想的で
他に無い独特のフォルムや美しい色を持つにもかかわらず、
何故か敬遠されることの多い不遇の花。

しかしとても美しいと思いませんか!?
僕は昔からこの花が大好きなのです。

見た目だけでなく、
知れば知るほどこの花に魅力を感じます。

鱗茎と呼ばれる土中の球根をはじめ
植物全体にアルカロイドという毒を持つ為、
土葬された遺体を動物に荒らされないよう
墓地などに多く植えられ、
彼岸の時期に突如として花茎を伸ばし、
血を連想させるような真っ赤な花を咲かせる事などから
不吉な存在として扱われたのだろうか。

ちゅ、中二病心をくすぐる….。

この花、別称が多いことでも有名で、
“彼岸花”以外にも
“曼珠沙華”という高尚な名前をはじめ、
葬式花、墓花、死人花、地獄花、幽霊花、火事花、など
どれも不吉な名前…..
家に持って帰ると火事になるとも言われている。

んなこたあない。
イジメだよそれ。

“彼岸花”の名前の由来は、
彼岸(9月中旬)の頃に花を咲かせることに
由来しているそうだが、
これを食べた後には彼岸(死)しかない。
という解釈もあるとか。

なんという中二病。

“葉見ず花見ず”という別称も存在するように、
花のついている9-10月には葉を持たず、
花茎のみが地上に出ている。
その後10月頃には花茎も枯れ、
ようやく地上に葉を伸ばし、
緑を保ったまま真冬を迎え、越冬する。

しかし、植物たちが賑やかになってくる
4月から6月頃になるとその葉を枯らし、
地上には何も残さず、土に潜る…..。
まるでそこに何も存在しないかのように。

この子、完全に中二病拗らせてる。
「俺、みんなでワイワイとか苦手だからさあ。
疲れるし、先帰るわ。」
ちょっと気持ちわかるぞ。彼岸花。

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