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THEE 終わりの先に色があるとするなら

小原 一哲

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TVが壊れたんだ

リサイクルショップで買ったやつ

音は聞こえるんだけど映像が映らない

おまけにWi-Fiも通ってないアパート

電波状況の悪い立地

令和とは思えない環境に住んでる

別にさ

現代のTVなんて大して面白くも無いし

スマホの中にも面白さは見つけれない

きっと神様がさ

まあ神様なんて俺の事なんだけど

もっと家族を見ろよとか

きっとそんな様な解釈で

TVとかをぶっ壊したんじゃないかな

そんでもってまた本を読んだりしてる

本当は書店をウロウロして見つけたいけど

そんな時間はない

一瞬とも永遠とも思える中での読者

「世界でいちばん透き通った物語」

電子書籍とかも普及してるけど

紙媒体が好き

紙媒体でしか得られない物がある

行間とか絶妙な空気感とか

アメリカ人が開発した電子では

表現できない物が紙にはある

そんなギミックを搭載した小説です

ネタバレはしないけど

最後まで読むとタイトルの意味がわかる仕掛け

何層にも意味がある透明の意味

それは見える物だったり見えない物だったり

終わりの先に色があるとするなら

終わりってのは死の事なんだけど

初めから死後の世界とか幽霊とか

そんな物は信じちゃいないし

神様の存在もない

死後は無

無は真っ黒だと思ってたんだけど

もしかして透明かもしれない

死後は永遠の透明

存在が有色なら存在しないのが無色

透明なものには死の匂い

自分とその他の間をびっしり埋め尽くすのは透明

常に死の匂いと肌を寄せ合って生きてる私達

悲しみとか空虚とか死とかは透明な色

この世で最も邪悪なのも透明

白は他の色で塗りつぶせるけど

黒と透明は塗りつぶせないよね

黒より強い色は透明なんだと思います。

そんな空白に包まれた小説でした

久しぶりに面白いの見つけた。

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